ペットお助けマン ドゥ -新潟ハズバンダリートレーニング専門店-

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2025-04-20

問題行動

「なぜ噛むの?」犬の行動に隠れた“学習の仕組み”を図で読み解く

はじめに:その“噛む”には理由がある

「触ろうとすると噛んでくる」「お手入れを嫌がって口が出る」
そんな悩み、実は少なくありません。

でも――
噛む=わがまま・怒ってる、と決めつける前に、
**犬が“なぜそうするようになったか”**という「学びの流れ」を少しだけ知ってみませんか?

実はそこに、改善のヒントがたくさん詰まっているんです。


この図をご覧ください

これは、犬が噛むようになった理由を行動の流れで示した図です。
「ABC分析」と呼ばれ、行動のきっかけと結果を整理するフレームワークです。

  • A(きっかけ / Antecedent):何があったか
  • B(行動 / Behavior):犬がどう行動したか
  • C(結果 / Consequence):その後どうなったか
  • Ⅾその結果、行動が増える

図の流れを読み解く

たとえば、こんな場面。

🟠A:飼い主さんが足先に触ろうとする

🔵B:犬が「イヤだよ!」と噛む

🟢C:飼い主さんが「ごめんごめん」と手を引っ込める

○D似たような状況で同じ行動をする

この一連の流れが、「噛めばイヤなことが終わった」という犬にとっての成功体験になります。
それが「噛む」行動を覚えていく・繰り返す理由なんです。


これは“怒ってる”のではなく「学習している」

この仕組みを行動分析学では「強化」と呼びます。
なかでもこのように「嫌なことがなくなることで行動が続く」ことを、
**“負の強化(Negative Reinforcement)”**と言います。


負の強化って?たとえ話でやさしく解説🐶

📘たとえ①:熱いシャワーのスイッチ

ある日、熱いシャワーを浴びて「あつっ!」と感じてスイッチを止めたら、シャワーが止まってほっとした。
→ すると「次も熱かったらすぐスイッチ切ろう」と思いますよね?

犬にとっての“噛む”は、この「スイッチ」のような役割。
「イヤなことが起きた → 噛んだら止まった」と経験すると、
「よし、次もこのスイッチを使おう」と覚えるのです。


📘たとえ②:うるさい授業と耳栓

授業中、隣の音がうるさくて集中できない。
でも耳栓をしたら静かになって快適になった。
→ 次もうるさかったら、また耳栓を使いたくなりますよね。

これと同じように、犬にとって噛むことは「イヤなものを消す耳栓」のようなもの。
怖かったり、不快だったりする刺激から自分を守る方法として学習しているのです。


対策のヒント:噛む前にできること

噛みグセを“やめさせる”よりも、**「噛まないでいられる状況をつくる」**ことが大切です。

「噛む前のサイン」に気づく
・体がこわばる
・目をそらす
・唸る
・尻尾を下げる など
→ こうした小さなサインに注目しましょう。

スモールステップで慣らす
・いきなり触らない
・「見る→近づく→触る」のように段階的に進める
・少しでも落ち着いていたら褒める/ごほうびをあげる

「噛まずにいられた」ことを強化する
・噛まない選択をしたときにごほうびを与える
→ そうすることで「噛まなくても大丈夫」という新しい成功体験が増えていきます


おわりに:行動の背景には気持ちがある

犬が噛むのは、ただ怒っているからではありません。
「怖い」「困っている」「やめてほしい」という気持ちの表れです。

それに気づき、犬の行動の裏側を理解することで、
きっともっと優しい関係を築けるはず。

図のような“流れ”に気づいたら、
まずは**「その行動が生まれる理由」を一緒に考えてみてくださいね。**

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